住居費の低価格化が更に進む日本

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■下落傾向をたどる日本の住居コスト

 今後の日本は、少なくとも50年にわたって人口が減少傾向をたどることがほぼ確実な状態となっています。ベビーブーム世代が寿命を迎える一方で、出生率の低下が続くことから、寿命を迎えた世代を補うだけの新たな命を見込むことができないからです。


 しかしながら、高度経済成長期の常識であったマイホーム志向は現在も色濃く残っていることから、結婚をして家庭を持った段階でのマイホーム取得は、現在においても一般的な流れとなっています。


 この需要に対応するため、マンションや戸建て住宅業者は、物件に様々な付加価値を持たせる形で、現在においても強気の価格設定を続けつつ多数の物件を販売しています。特に、首都圏を中心とする関東エリアにおいては、一局集中傾向を反映し、人気エリアやタワーマンションなどに人気が集中し、ちょっとしたバブル状態にあるエリアも存在しています。


 ただしこれら活況は、あくまでも一部地域に限られています。首都圏でも、郊外エリアにおいては、販売価格の大幅な値引きを余儀なくされている物件や、買い手が現れない物件も出始めています。また、地方に目を向けると事はさらに深刻なものとなります。投資や節税目的でアパートやマンションを建てたものの、入居率が50%に届かないといったケースも決して珍しい事ではないのです。


■空き家や空き部屋増加の深刻な問題

 地方においては、これまでの住人が死去した以降、住み手のいなくなった空き家が急増してきています。子供世代はすでに都市部にマイホームを持っているため、住み手のいなくなった家に住むことはありません。このため売りに出すものの、なかなか買い手がつかず、そのまま放置されるケースが増加傾向にあるわけです。


 また、過疎地においては、人口流出が大きな問題となりつつあります。これをくい止めるために、土地付きの戸建て住宅を数万円から数十万円といった低価格で販売する地域もあるほどです。つまり、人口減少と一局集中の傾向は、一部地域での活況とは裏腹に、地方全体において大きな問題と発展しつつあるわけです。


■不動産価格がさらに下落する日本

 地方の住み手が減少するわけですから、当然のこと地方の住居のニーズは低下することになります。市場原理において、ニーズの低下が価格の下落につながることは当然のことですが、今後さらに人口が減少すれば、この傾向も顕著なものとなるはずです。


 すると、不動産価格はさらに下落すると共に、賃貸物件の家賃も下落傾向をたどることになります。誰も借り手のいない状況の場合、大家にはローン返済や維持コストのすべてがそのままのし掛かることになります。この状態では破綻のリスクも生じることから、家賃を値下げする以外に道はありません。


 また、アパートやマンション自体を売りに出そうにも、買い手が現れない問題もあります。入居率が低い物件の利回りは極めて低いかもしくは利回りを得られないことになり、買い手がつかないことになります。


 実際、バブル時代のリゾートマンションは、10万円程度で販売されるケースも目立ち始めています。さらに驚くべき事ですが、マイナス価格、つまりは買い手に対していくらかのお金を支払うという物件も出始めています。信じがたいことではありますが、リゾートマンションの場合、共益費や維持費が高額であることからコストがかかりすぎ、投資としてはまったく成立しない状況にあるわけです。


■住居費低下は月10万円生活に追い風となる

 月10万円生活においては、居住費についても格安でおさえる必要があります。しかし今後、賃貸物件の家賃はさらに下落する傾向にあります。この状況は追い風と考えて良いでしょう。人口の集中する首都圏や、利便性の極めて高い地域では難しいものの、地方都市や郊外エリア、不人気エリアなどを狙うことで、今後はさらに格安な物件を借りることができるはずです。


「賃貸の場合、いつまでも住み続けることができないかもしれない」とご心配の方もいらっしゃるかもしれません。地域によっては、中古マンションや建売り物件が、現在では車一台分程度の価格で販売されています。簡単なリフォームだけで快適な住環境を得ることができるのです。よって月10万円生活によって毎月少額でも貯金を積み上げ、老後においては、地方に中古物件を現金で購入して終の住処として活用する選択肢も見え始めます。人気エリアに新築でといったニーズには対応できませんが、今後は格安の家賃で住むことも、低価格で不動産を必要に応じて購入する道もあるわけです。




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